みなさんこんにちは!
子供7人を育てる30代作業療法士の岩崎です。
今日のテーマは
【腰痛のある入居者様へのリハビリ~本人様のペースに合わせることの大切さ~】
です。
▼入居者様の状況
まずは、今回お話しする入居者様の状況をご紹介します。
・腰痛が発生
・本来は歩行器で歩けるレベル
・今は車椅子を自走しで食堂に行ける
・歩行器歩行を始めても痛みが繰り返し出てくる
・痛みが強い時にはマッサージが中心
この方を担当して、つくづく思うのが
「焦らず、でもあきらめないこと」
の大切さです。
▼リハビリの内容
では、実際にどんなリハビリをしているか
ご紹介します!
1. 痛みが強い日はマッサージ
「今日はきついな」って話されたら
むりやり歩くのでなく、マッサージから始めます。
2. 話をよく聞く
リハビリ中、たわいもない会話をしながら
本人様の気持ちを探ります。
「今日はどうですか?」
「昨日はよく眠れたました?」
「どんな時に痛みますか?」
雑談をしながら痛みの原因を探ります。
3. 活動量を保つ工夫
歩けない日があっても、寝たきりにはさせたくない。
だから「車椅子でいいので食堂に行けるようにしましょう」
って声をかけます。
リハビリは1日の中でも30分。
リハビリの時間で変化を出すというより、
生活全体を見た中で活動量を考えるようにしています。
▼本人様のペースに合わせる大切さ
ここからが今日の本題。
なぜ本人様のペースに合わせるのが
大切なのか、お話しします。
1. 痛みを悪化させない
無理して痛くなったら、
次はリハビリ自体を嫌がってしまいます。
それは絶対に避けます。
2. 安心感を与える
「今日はやめておきます」
って言える雰囲気が大切。
入居者様もなんとかしたいと思っているので、
やらなくてもいい選択肢を用意する。
それが長く続ける秘訣なんです。
3. 長い目で見る
今日できなくても、明日できればいい。
リハビリの時間でできなくても、
岩崎が帰った後にできればいい。
そんな気持ちで接しています。
4. 自己管理能力を育てる
「どこまでなら大丈夫ですか?」
「今回の痛みの原因はなにが原因ですかね?」
って聞くことで、自分の体と向き合う力がつくんです。
5. 信頼関係を築く
入居者様の気持ちを大切にすることで、
信頼関係が深まります。
これがリハビリの土台になるんです。
▼科学的根拠:アプローチの裏付け
ちなみにここまでの内容には、
科学的な裏付けがあるんです。
1. 患者中心のアプローチ
2018年の研究[1]では、
慢性腰痛の方に「患者中心」の
アプローチをすると、
痛みが減って、体の動きも
よくなったそうです。
つまり、本人様のペースに合わせるのは
ただの優しさじゃなくて、
ちゃんと効果があるんです。
2. 自己効力感を高める
2020年の研究[2]では、
自分で管理できる!って
気持ちを高めると、
長い目で見た腰痛ケアに
効果があるって分かりました。
だから、「どこまでできそう?」
って聞くのは、実は大事な
リハビリなんですよ。
こうやって見ると、
本人様のペースに合わせる
リハビリには、ちゃんとした
理由があるんですね。
岩崎なりに言うと
目の前の方とじっくり
話し合い、向き合うことが一番大切。
それが岩崎流のリハビリです!
▼まとめ
腰痛のリハビリで大切なのは、
本人様のペースに合わせること。
焦らず、でもあきらめず。
小さな成功を積み重ねていく。
そんなアプローチが、
結果的に大きな改善につながると
信じています。
みなさんも、リハビリや介護の現場で、
「ペースに合わせる」って
大切だと感じたことありませんか?
それではまた!
参考文献
[1] Tousignant-Laflamme, Y., et al. (2018). A systematic review of patient-centered care in chronic musculoskeletal pain. Journal of Pain Research, 11, 2489-2506. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6207337/
[2] Toussaint, A., et al. (2020). Effectiveness of a self-management program for patients with chronic low back pain: A randomized controlled trial. Patient Education and Counseling, 103(12), 2474-2486. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32674824/