認知症が重度な入居者様が穏やかに過ごせるために今できること

こんにちは。
変わる介護の作業療法士、
岩崎(子ども7人を育てる17年目のOT)です。

 今日も私が担当している入居者様の
リハビリの実践についてお伝えします。

今回のテーマは、
「認知症の入居者様が穏やかな時間を過ごすために今できること」です。

リハビリ実施時に見えた結果と
今後の取り組みについて、
具体的にご紹介します。

それでは、よろしくお願いします。

目次

ケース紹介【認知症入居者様の事例】

今日ご紹介するのは
認知症の入居者様です。

リハビリでは、
日常生活動作(以下、ADL)の介助量や
身体機能の維持を目的に取り組んでいます。

この入居者様は認知症により気分や覚醒度合いの浮き沈みが激しく、
会話が困難なことが多い方です。

また、ADLは重介助を必要とし、
移乗動作にも抵抗を示すことがあります。

そんな入居者様ですが、
訪問日の今日は特に穏やかな時間を
共に過ごすことができた為、
普段は難しいリハビリを実施しました。

今日の入居者様

平常時と比べ、本日は覚醒度が高く
気分が穏やかな為、
落ち着いた会話をすることができました。

調子が良さそうなので、
続いて端座位(座る力)の能力も
合わせて評価を実施!

支えなしで座ることができ、
靴を履く時にもセラピストの見せる
靴に合わせて、足を伸ばすことができるなど
普段は分からない入居者様の能力を
見る機会となりました。

穏やかに過ごすための具体的な取り組み

今後は穏やかな時間を活用して、
運動能力やADLの維持・改善を目指すため、
以下のような取り組みを行います。

コミュニケーションが図れる時には…

端座位の練習

穏やかな時間には、
入居者様がベッド上で端座位を
保つ練習を行います。

コミュニケーションの工夫

過去の話や本人様の好きな話をすることで、
入居者様の不安や混乱を和らげます。

集中できる環境作り

目の前の作業に集中できるような
環境を提供します。

手洗いや簡単な生活動作を通じて、
現在の状況に集中する練習を行います。

コミュニケーションが図れない時には…

ベッド上での関節可動域運動

入居者様が受け入れられる範囲で関節を動かし、
拘縮の予防を行います。

施設スタッフとの連携

リハビリは週に2回、各30分ずつ行っていますが、
それ以外の時間も重要です。

日常的に関わる施設スタッフとリハビリの内容を共有し、生活の中でリハビリの内容を
実践できるようにする為、
以下のような取り組みを行います。

情報共有

リハビリでわかったことや成功した活動について、施設スタッフに詳細に共有します。

定期的なフィードバックと評価

リハビリの効果や進展を定期的に評価し、
入居者様の状態に応じたアプローチを調整します。

スタッフと共に定期的な情報交換を行い、
入居者様の状態に合わせた対応が行えるようにします。

まとめ

認知症の入居者様が穏やかに過ごせるためには、
日々の小さな変化や情報共有が非常に重要です。

今日のリハビリで見えた結果をもとに、
今後も入居者様一人ひとりに合わせたリハビリを提供し、少しでも快適に
過ごしていただけるよう関わっていきます。

それではまた!

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