みなさんこんにちは!
変わる介護の岩崎です。
今日のテーマは、「車椅子の座り姿勢の直し方」です。

施設でリハビリをしていると、
・車椅子に座っていると体がだんだん傾いてくる
・崩れないようにクッションを入れたのにまた崩れてしまう
・何度直しても気づくと同じ姿勢に戻っている
そんな場面によく出会います。
今回はシーティング(車椅子の座り方の調整)について、実際の事例をもとに僕たちが考えたことと工夫したことを共有します。
申し送りから始まったシーティング
ある入居者様について、施設スタッフさんから「車椅子の座り方を見てほしい」と申し送りがありました。
座っている様子を見ると、体幹が前かがみになって片側へねじれ、骨盤も後ろへ倒れていました。
座った姿勢を保つのが難しく、時間とともに崩れていく状態です。
姿勢が崩れる原因を評価する
まずは体の状態を評価し直しました。
・腰やお尻、太ももの外側の筋肉が硬くなっている
・体を支える腹筋や背筋の力が弱くなっている
体幹を伸ばそうにも、筋肉の硬さと力の弱さが重なっていて、どうしても骨盤から崩れてしまう状態でした。
肘掛けの高さをタオルで調整する
背中にクッションを入れて体幹を起こすと、今度は肘の位置が上がり、肘掛けが低いままだと腕の重みが肩にかかってしまいます。
そこで肘掛けにタオルを巻きつけ、高さを約1cm上げました。
特別な道具を使わず、施設にある物でできる調整です。
クッションが厚いほど座面は狭くなる
ここからが今日いちばんお伝えしたい部分です。
時間がたつと見えてくる崩れ
調整したあと、しばらく座っていただきました。
すると30分ほどで、体幹が少しずつ片側へ傾いてきました。
原因の一つとして、僕は背中のクッションの厚さに目を向けました。
クッションが厚いとその分お尻が前へ押し出され、お尻が前に出ると座面が狭くなります。
座面が狭いと自分の力で体を支える必要がありますが、その力が出にくいので後ろへ倒れこみ、更に姿勢が崩れてしまう。

崩れを防ぐ為に入れたクッションが、かえって崩れの一因になっていたのではないかと考え、そこで背中にはクッションではなく、折りたたんだバスタオルを入れる方法をご提案しました。
バスタオルならたたみ方で厚さを細かく変えられるので、座面をできるだけ狭くせずに崩れを防げるのではないかと考えています。
ご本人の気持ちとスタッフさんとの共有
もう一つ大切にしているのがご本人のお気持ちです。
以前、腕を支えるクッションを当てた時に、入居者様は「食事中は邪魔だけど、移動中なら使ってもいい」と話してくださいました。
どれだけ良い姿勢でも、ご本人が嫌だと感じれば続きません。
使う場面を一緒に決めることもシーティングの大切な一歩だと思っています。
調整した内容は写真に撮って施設スタッフさんと共有しています。
僕たちがいない時間も同じ座り方で過ごしていただく為です。
まとめ

最後に、簡単にまとめます。
・崩れる理由をまず体の状態から評価します
・クッションは厚ければ良いとは限らず、座面の広さにも目を向けます
・ご本人のお気持ちとスタッフさんとの共有をセットで考えます
シーティングは一度整えて終わりではありません。
時間がたった後の姿勢まで見ながら、これからも工夫を重ねていきたいです。
それではまた!

