みなさんこんにちは!
変わる介護の岩崎です。
今日のテーマは、「心と体はつながっている」です。

リハビリの現場で働いていると、
・自宅に帰りたいと話していた方が、急にリハビリを拒否するようになる
・意欲が落ちたところから、体力まで一緒に下がっていく
・こちらが何と声をかけていいのか分からなくなる
そんな場面に出会うことがあります。
今回は、そういう時に僕が何を考えて関わっているのかを共有したいと思います。
気持ちが落ちると、運動能力も落ちる

リハビリの目的のひとつは、運動能力と認知機能を落とさないことです。
僕たちは、毎日そのために評価をして、プログラムを組み立てています。
でも現場では、その積み上げが一気に崩れる場面があります。
きっかけが体ではなく、気持ちだったりするんです。
体を動かすと気持ちが晴れる。
これは、多くの方が経験的に知っていることだと思います。
同時に、その逆も起こります。
気持ちが落ちると、運動能力そのものが下がっていく。
意欲が落ちれば離床の量が減り、活動量が減れば体力が落ちる。
心と体は、切り離して考えられるものではありません。
「帰れない」と決まった日から

自宅に帰りたい。
その気持ちを支えにリハビリに取り組む方は、たくさんいらっしゃいます。
ところが、思うように改善が得られず、生活面に介助が必要と判断されることがあります。
結果として自宅復帰は難しく、施設という方向になる。
その判断が伝わった日から、それまで前を向いていた方が急に変わってしまうことがあります。
・リハビリを拒否される
・離床の時間が減る
・そして体力が落ちていく
これは特別な方に起こることではありません。
むしろ目標が大きかった方ほど、起こり得ることだと僕は感じています。
病院と施設の、決定的な違い

ここからが、今日いちばんお伝えしたい部分です。
僕は以前、病院で働いていました。あの頃は「退院」という区切りがありました。
担当としては、そこで一度手が離れる。
正直に書くと、この問題から自分自身が切り離される場面がありました。
でも今、僕は施設に関わる立場です。
施設は違います。入居者様は、そこからどこにも行けないということが起こり得る。
そして僕自身も、その場から逃げることができません。
同じ場所で、来週も、来月も、向き合い続けることになります。
これは在宅で働く方にも通じる話ではないでしょうか。
だからこそ、「どう関わるか」の重みが変わってきます。
変えられないことがある、という前提に立つ

正直に言えば、リハビリ職だけで変えられないことがあります。
自宅に帰れるかどうかという判断そのものは、僕たちの手の中にはありません。
ご家族様の状況、住環境、制度の枠組み。
いろいろな条件が重なって決まります。
だから僕は、そこを何とかしようとはしません。
まず、そういう気持ちになったのだな、と受け止める。
・辛い
・寂しい
・腹が立つ
その感情には寄り添います。
そのうえで、自分にできることは何かを考えます。
こういう時こそ、運動が効く

そこで僕が役割を果たせると思っているのは、やっぱり運動です。
体を動かすと気分が晴れる感覚は、脳科学の分野でも言われていることですし、何より入居者様の実感として現れます。
大事なのは、ここでプログラムを変えることです。
それまで歩行訓練を中心に組み立てていた方だったとしても、無理に同じ内容を続けようとはしません。
座ったままでもできる体操に切り替える。外に出て、景色の変わる場所を一緒に歩く。
入居者様が受け入れられる範囲まで、迷わず落とします。
負荷を上げることが目的ではありません。ネガティブな思考にとらわれない時間をつくること。
その時期においては、それが僕たちの役割だと考えています。

そして体が動き出すと、今度は気持ちのほうが少し戻ってくる。
心と体がつながっているというのは、落ちる方向だけの話ではありません。
戻す時にも、同じ道が使えます。
まとめ

最後に、簡単にまとめます。
・気持ちが落ちると運動能力も落ちる。心と体は双方向につながっている
・「帰れない」という判断そのものは、リハビリ職には変えられない
・変えられるのはプログラムと関わり方。動き出せば気持ちも戻ってくる
病院と違い、施設や在宅ではその場面から逃げられません。
答えを出せない日はこれからも来ますが、目の前の方の体と心の両方を見続けることはできます。
そんな現場を作っていきたいです。
それではまた!

