みなさんこんにちは!
変わる介護の子供7人を育てる30代OTの岩崎です。
今日は、施設に入居されている認知症の方の転倒予防について、
実際のケースを元にお話しします。
実際に支援している入居者様の状況についてお伝えしながら、
転倒の可能性を減らす為の取り組みの参考になればと思います。
本記事を最後まで読んでもらうことで
・転倒を繰り返す人への対応
・施設での対応事例が分かる
というメリットがあります。
ぜひ最後までご覧ください。
▼入居者様の状況
今回お話しする入居者様はこんな感じです。
・認知症の診断あり
・転倒を繰り返している
・自分の身体の状態への認識が乏しい
・転倒することへの危機感が薄い
・ご家族がいる時は穏やか
・一人になると不安になり、危険な行動が増える
この方の自室内には手すりがあるのですが、
ベッド周りや廊下で転倒してしまうんです。
状況は様々ですが、転倒してしまう運動能力であることと、
危険への認識が乏しいことが大きな問題になっています。
つまり、環境の調整が必要な状態なんです。
▼これまでの対策
これまで、私たちはこんな対策を取ってきました。
自室内への手すりの設置
転倒リスクの高い場所を中心に、手すりを設置しました。
特に、ベッドからトイレまでの動線上に重点を置きました。
週1回のリハビリでの運動能力維持
バランス訓練や筋力トレーニングを中心に、
転倒予防に特化したリハビリプログラムを実施しています。
また、日常生活動作の練習も取り入れ、
実際の生活場面での安全性向上を目指しています。
施設スタッフとの相談(運動能力や環境調整の方法について)
定期的にカンファレンスを開催し、 入居者様の状態や転倒リスクについて情報共有しています。
また、スタッフへの転倒予防に関する研修も実施し、 チーム全体で取り組む体制を整えています。
しかし、残念ながら転倒は続いています。
これは非常に難しい課題で、私たちも日々試行錯誤しています。
▼新たな対策案
そこで、次の対策を考えています。
自室内の手すり設置の再調整
既存の手すりの位置や高さが適切かどうか、 もう一度見直します。
入居者様の身長や運動パターンを詳細に分析し、
より使いやすい位置に調整することを検討しています。
また、夜間の移動時の安全性を高めるため、
ライト付きの手すりの導入も考えています。
デイサービスの利用検討
一人でいる時間を極力減らすことで、 不安による危険行動を減らせないか考えています。
デイサービスでは、他の利用者との交流や様々なアクティビティを通じて、
心身ともに活性化を図ることができます。
また、専門のスタッフが常に見守っているので、
転倒リスクの軽減にもつながると期待しています。
歩行器の導入
安定した移動手段として、歩行器の使用を提案します。
ただし、歩行器の選定には慎重を期す必要があります。
入居者様の身体機能や認知機能に合わせて、
最適な種類やサイズを選ぶことが重要です。
また、使用方法の指導も丁寧に行い、
安全に使用できるよう支援していきます。
これらの方法のうち、どれが最も効果的か、
正直なところまだ分かりません。
ですので、効果が確認できるまで、
順番に試していく予定です。
各対策の実施後は、細かく経過観察を行います。
転倒回数の変化はもちろん、入居者様の表情や行動の変化、
スタッフの意見なども含めて、総合的に効果を判断していきます。
▼このアプローチの妥当性
実は、これらの介入方法には科学的根拠があるんです。
特に、多角的なアプローチの有効性が 研究で示されています。
2019年のによると、複合的な介入(運動、環境調整、教育など)が
施設入居高齢者の転倒予防に効果的だそうです。
単一の介入よりも、複数の方法を 組み合わせることで、
より大きな効果が 得られるということですね。
これは、私たちが考えている
・環境調整
・運動能力維持
・スタッフとの情報共有
という多面的なアプローチと一致しています。
▼まとめ
この記事では変わる介護で
実際に支援している入居様の状況に
ついて書いてきました。
・認知症の方の転倒予防には、環境調整、運動能力維持、スタッフ教育など多角的なアプローチが必要
・新たな対策として、手すりの再調整、デイサービスの利用、歩行器の導入を検討中
・効果的な転倒予防には、複合的な介入が有効であることが研究で示されている
入居様にとって安全な生活に長るようにこれからも取り組んでいきます。
それではまた!