みなさんこんにちは!
変わる介護の子供7人を育てる30代OTの岩崎です。
今日は、施設での歩行機会の導入について、
実践的なアプローチをお話しします。
車椅子レベルの入居者様に
歩行機会を取り入れる際の考え方や、
具体的なステップについてご紹介します。
本記事を最後まで読んでもらうことで、
歩行機会導入のステップと
施設での実践方法が分かります。
ぜひ最後までご覧ください。
▼入居者様の状況
今回お話しする入居者様はこんな感じです。
・認知症の診断あり
・整形疾患(骨折既往)あり
・糖尿病系の症状あり
・歩行時のバイタル変動なし
・現在は車椅子での生活が中心
この方は適切な補助具があれば
歩行の可能性が見込まれる状態です。
▼歩行導入の重要ポイント
歩行導入において
最も大切な指標は
以下のポイントです。
・必要な歩行距離を歩けるか
・バイタル変動はあるか
・恐怖心はあるか
・どの程度の時間がかかるのか
歩行導入を考える上で、
まず重要なのが歩行補助具の選定です。
シンフォニー(歩行器)や車輪付き歩行器、
T字杖など、いくつかの選択肢の中から
入居者様に最適なものを
選んでいきます。
選定の際には、
恐怖心の有無や実際の歩行距離、
必要な介助量などを詳しく確認します。
例えば、居室から食堂までの距離を
実際に歩いてみて、
どの程度の疲労があるか、
バイタルサインは
どう変化するかを確認します。
また、現場での実現可能性も
重要な検討事項です。
介護職員の付き添いが必要な場合、
1回あたりどのくらいの時間がかかるのか、
どのくらいの頻度で
実施できるのかを考える必要があります。
▼具体的な導入ステップ
導入は大きく3つの段階に
分けて進めていきます。
まずアセスメント段階では、
複数の歩行補助具を試しながら、
安全性の確認と必要な介助量を評価します。
この段階で得られた情報を基に、
具体的な実施計画を立てていきます。
次に計画立案では、
実施可能な時間帯や
付き添い担当者の選定、
具体的な実施手順を決めていきます。
この際、施設の日課や
職員配置なども考慮に入れます。
施設側との調整では、
評価結果の共有と
実施計画の提案を行います。
現場での課題点がないかを確認し、
必要に応じて計画を修正します。
切り替えることに不安のケースの場合は
試験導入期間を設けます。
例えば
「まずは2日間のみ試してみませんか」
のように限定的な期間で
実際に歩行を試み、
効果と課題を確認していきます。
▼現場での実践のポイント
もう少し詳しく話します。
実践では、無理のない目標設定が重要です。
例えば
「毎食歩く」
ことを目標に資するよりは
「昼食のみ歩く」
のようにスタートし、
少ない頻度から始めるようにします。
成功体験を積み重ねることで、
施設スタッフさんも
入居者様の意欲も高まっていきます。
スタッフ間の情報共有も欠かせません。
実施手順を明確にし、
注意点を伝えます。
実施する上で
どこにどんな介助や注意点があるのか。
チーム内で共有します。
そして、成功例を蓄積しながら、
徐々に頻度や距離を増やしていきます。
定期的に評価を行い、
必要に応じて計画を修正することで、
より効果的な実施が可能になります。
▼まとめ
生活レベルの向上を目指す際には、
入居者様の能力と
施設スタッフの実行可能性の間で
バランスを取ることが重要です。
入居者様の安全確保を最優先しながら、
施設スタッフの負担も考慮した
実現可能な計画を立て、
段階的に導入していくことで、
確実な定着を図ることができます。
これらのポイントを押さえることで、
車椅子レベルの方でも
安全に歩行機会を
取り入れることができます。
それではまた!